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姫巫女さまの夜伽噺
第6章 志摩の過去
初めのうちは訳が分からずに
麻はひどく混乱していたが
やがて心を開くようになっていった。


「その時、ずっと面倒を見ていたのが俺だ…」


ひどい仕打ちから逃れ
温泉宿でのんびりと暮らしていくうちに
麻は明るさと美しさを取り戻していった。


麻は働き者で朝から晩までよく動いた。
宿のみんなにも好かれ
作る料理は美味で
みんなへの気遣いもできた。


病に倒れるものがいれば薬草を調べて看病し
たくさん手伝いをした。


しかし、山はそんな麻に厳しかった。


「この山は、麻を麻木という名前に変えて、姫巫女としてして迎え入れた。
だから、姫巫女としての働きをしていなかった麻は、突如病に倒れた」
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