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姫巫女さまの夜伽噺
第8章 老舗蛞蝓
「っあ、志摩…」
「感じるか?
この毒液は、女を敏感にさせる。
そして、散々舐めまわした後に、溶かしながら食ってしまう」
それを聞いて、伊良はゾッとした。
もしこのまま、毒液が落ちなければ
体が溶けてしまうのではないかと心配していると
志摩が口の端を持ち上げた。
「安心しろ。ここの薬湯は天下一品だ。
絶対にお前が溶ける事はない」
逆に、伊良に触れている志摩の手は見る見るただれ
ぬめりが完全に落ちた時には
志摩の手は見るも無残な姿になっていた。
「志摩、ヤダ、どうしよう…!」
「阿呆。なんで俺が宝珠を持ってるか分かってねぇな」
志摩は首からかけた宝珠に手を当てる。
すると、ただれていた一部がやんわりと回復してくる。
「こうしていれば治る。 風呂浸かってろ」
伊良は心配になって、ずっと志摩を見つめる。
その視線に根負けして
志摩は伊良を後ろから抱きしめて風呂へと一緒に浸かった。