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姫巫女さまの夜伽噺
第10章 人間の世界
その手に持った松明を見て
伊良はふと違和感を感じた。


いつも、志摩の周りには狐火が飛んでいる。
初めて山に転がり込んで
穂高と志摩に覗き込まれた時も
志摩の周りには狐火が飛んでいた。


しかし、今志摩が持っているのは
洞窟の入り口に立てかけてあった
普通のなんともない松明だ。


「ねぇ、志摩…」


「なんだよ、うるせぇな。
黙ってついてこれないのか?」


伊良は志摩に引っ張られた腕を見る。
そして、志摩の後ろ姿を見る。


浅葱色の狩衣。
美しい銀髪。
そして、それと同じ色の耳。


伊良は志摩に追いつくと
後ろから耳を摘んだ。


途端に、志摩は振り返って、目をまん丸くする。
その後、ペロリと舌なめずりをした。


「なんだよ、ここで犯されたいか?
ーーーーーーーーー伊良」


その瞬間、伊良は腕を振りほどこうともがいた。
反動で志摩が手を離し、そして伊良は腕が離れたその時に
後ろを振り返ると、一目散に走った。


「おいこら、待て!」




(なんで、誰、あいつ…!)



伊良は水の抵抗に必死でもがきながら
走れるだけ走った。


しかし、足元を取られてしまい
顔面から湯に突っ込む。
着物が引っかかり、手と足、鎖骨の下を思い切り打ち付けた。
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