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姫巫女さまの夜伽噺
第10章 人間の世界

「やだ、やめて…痛いってば…」


「じゃあ大人しくしてろ」


男は舌をしまい、また伊良を肩に担ぎ上げると
洞窟の奥へと進んでいく。


「ふん、ただの人間の若い女だと思っていたが
なかなか艶のある肌だし、感度も良さそうだ」


男は鼻歌交じりに進む。
時たま、ふと思い出したように
伊良のお尻や足を撫で回し
舌をチロチロと伸ばしては
首や顔を舐めた。


「…どこへ連れていかれるの」


「志摩の来ないところだ」


「なんで、私を連れてくの?」


そりゃあ、と男が話し始めようとした時
世界の色が急に変わった。


何かをくぐり抜けたような感触。
そして、今まで聞こえていた水の音は、聞こえなくなり
代わりに、ざわざわとした耳障りな音が聞こえる。


「おい、いたか?」
「こっちにはいないぞ」
「岸本さーん!」


その声が、人間のものだとわかるまでに
伊良は数秒かかった。


「え、どういうこと…?」


見渡せば、そこは自分が迷い込んだであろう山で
そして多くの警察官が詮索をしていた。


「これって…」


「人間の世界だ」


男が勝ち誇ったように言う。
どうして、と伊良が呟こうとした時
遠くにいた警察犬の耳がピクリと動き
そして、唸り声をかすかにあげたかと思うと
突如こちらに向かって吠え出した。
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