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姫巫女さまの夜伽噺
第11章 妖の世界
穂高の部屋へ着くと
灯りがともされていて
いつもよりもだいぶ顔色の良い穂高がそこに座っていた。


黒曜石の瞳と目が合い
志摩は大きく深呼吸をすると、壁に寄りかかった。


「まあ、言わなくてもわかってるだろうから
あえて俺の口からは言いたくはないんだが…」


「もちろん、志摩の言いたいことは、百も承知だよ。
僕に行けって言うことだよね?
……人間の僕に」


それに、志摩は息を吐きながら肩をすくめた。
しばらく二人の沈黙が続く。


「……断るよ」


穂高はポツリと呟く。


「僕の体だって危ない。
結界から出て、無事で済むかわからない。
そして、また戻るときに、きちんと戻れるか、保証がない。
なにせ、体は人間だとしても
僕が所有する山の神代行という権限自体は、僕が持つことに代わりはないんだからね」


そこまで一気に言って
一息ついて、志摩を見つめる。


「…って、今までの僕なら言っていたよ」


「お前、こういうときにまで性格悪いな。
いい加減その性悪直せよ、阿呆」


志摩は呆れたのか安心しきったのか
息を吐きながらその場にしゃがみこんであぐらをかく。


ぽりぽりと頭の後ろを掻きながら
「よかった」とボソッと呟いた。
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