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姫巫女さまの夜伽噺
第5章 調教ー穂高ー
「なんだよ、いつにもなく敏感だな」
志摩にそう言われると
心のモヤモヤを見透かされた様で怖くなる。
快楽にすでにどっぷりと漬けられた体は
志摩を受け容れるどころか
日に日に欲していく。
恋愛感情なのか、肉体的な欲求なのか
それさえも痺れる頭では分からない。
体中をザラつく舌で舐められ
ぐっしょりになった所で
もう入れてと懇願するまで指で散々逝かされる。
しかし簡単には入れてもらえず
気持ちいい処をなぶられ
腰が立たなくなってから志摩は伊良を犯す。
いつも、志摩の長い分身は伊良の奥深くまで届いて
中を破るかのように
ここに存在していると主張しているかのように蠢いた。
白濁した熱い液体を体内に放出される事が
まるで愛情のように感じられるほど
志摩との濃密な時間が毎日過ぎた。
たまに志摩は伊良のことを強く抱きしめる。
それこそ、文字通り息がつまるほどに。
理由を聞いてもはぐらかされるのだが
苦しそうな顔をしながら抱きつく志摩は愛おしく
伊良はそっと志摩の首に腕を回して
狂おしいほどの感情を感じ取りながら目をつぶった。
そんな日が続いていたので
夜明けに引き戸から入って来たのが
長い銀髪で無い事に違和感を覚えた伊良だった。
「やぁ、伊良。ご機嫌はどうかな?」
穏やかで知的な声。
柔和な顔立ち。
白い肌に烏の濡れ羽色の髪の毛。
それだけ見れば、なんら人間と変わらない。
血よりも深い鉱石を思わせるその瞳さえ無ければ。