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姫巫女さまの夜伽噺
第5章 調教ー穂高ー

「…穂高…?」

伊良は縁側から振り返ると
その美しすぎる青年を見た。


「志摩じゃないのか、って顔してるね。
志摩が良かったかな?」


「そういう訳じゃないけど…珍しいなと思って」


にこにこと笑顔が爽やかだったが
なぜか裏がありそうに思えて
伊良は少しだけ警戒した。


穂高と会うのは本当に久しぶりというよりか
初めてを奪われた夜ぶりだった。


そうこうしているうちに
穂高は彼女の隣に腰掛けると
伊良の髪の毛を耳にかけて顔を寄せた。


びっくりするほどの美形に見つめられて
伊良の心臓は飛び跳ねることさえできずに停止した。


「…だいぶ志摩に調教されたんじゃないのかい?
もう男の味をしっかり覚えたでしょ?
今度は、それが志摩じゃなくても、どんな男でも妖でも神でも気持ちよくなるようにしないとなんだ。
…姫巫女の役目としてね」


「…そうなの…?でも私…っ!」


そうして穂高は伊良の唇を塞いだ。
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