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姫巫女さまの夜伽噺
第5章 調教ー穂高ー
「待って、穂高…!」
慌てて嫌がろうとしたが
とてつもない力で腕を掴まれる。
あっという間に両腕を柱に押し付けられて
身動きが取れなくなった。
(なに、何されるの…!?)
初めての時もそうだった。
穂高は、何も言わずに
ただ楽しそうに自分の遂行すべき事をする。
知らされない恐怖と
あの時の恐怖が入り混じって
伊良はすくんだ。
その穏やかな顔からは想像もつかない
圧倒的な力の差に驚くと共に
口づけの違いが分かるほどに
志摩と唇を交わした事の多さに恥じらった。
穂高の舌は滑らかで
志摩の様に熱を帯びていない。
その代わりに、気だるくなる様な
力が抜ける様な圧倒的な差を感じる口づけ。
伊良はその滑らかな舌触りに
感覚が麻痺してくる様な快楽を感じ始めた。
「舌を絡めるように教わらなかったかい?
志摩がどう躾けしたか分からないけど
僕は君に快楽を与えるだけの躾けはしないよ。
たっぷりいたぶるし奉仕する事も覚えてもらわないとだからね」
「…奉仕…?どういう事?」
舌を出して。
若干戸惑ったのだが
穂高の指先が帯を解いたので
伊良は慌てて舌を出した。
「良い子だ。受け取って」
穂高は自身の舌を出すと
そこから唾液を伊良の舌の上に垂らした。
「んっ…!」
「だめだよ。もっと嬉しそうにもらわなきゃ」
優しく微笑みながら
穂高は伊良の顎を持って受けに向けると
覗き込む様にしてさらに唾液を垂らした。