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愛DoLL☆美しき野獣
第6章 六章


残された三人は、やや重い空気を漂わせている。

そんな中、千秋は、書類をテーブルへ綺麗に並べていく。


「これが養子縁組に必要な書類です。僕が記入するところは全て記入しておきましたので、どうぞ。」


その書類を、フデレリックは何の躊躇いもなく受け取った。


「ありがとう、助かるよ。」


「では、今後一切、彼女は、東堂家とは係わり合いのない間柄になるということで、いいですか?」


「ああ、真琴は、私が引き取るということで構わない。それなりの代償は支払うつもりだ。うちとの取引先との強固でいいのかな?」


「それはこちらとしても願ったり叶ったりのお話ですね。妹と言われましても、いまさらどう扱えばいいのか分かりませんし、ジャックスホードとの婚姻など別に僕個人としては欲しくありませんでしたから。」


「はははっ。君は根っからの独裁者なんだね?」


「はい。誰かに頼ろうとする父の気持ちが分かりません。会社経営は自分で切り開くからこそ面白い。そういう意味では、もう父は年を取りすぎてしまったようだ。」


「東堂千秋!!これだけは忘れないで欲しい、今の東堂商事があるのは、¨DOLL¨として真琴がいてくれたからだということをね?」


エドワードは腕を組み、千秋を睨みつけながら、そう言い放った。

千秋はクスクス笑う。


「でもあなたも可笑しな人ですね?それほど惚れてるなら、このまま真琴さんを婚約者として束縛すればよいものを。何で妹として迎え入れようとするのかが、分かりません。」


「オレもね、運命は自分で切り開くから面白いと思うんだ。だからこそ彼女を自分の手で、口説き落としてみせるよ、絶対にね?」


「へぇ?どうやらあなたは僕と同じ人種らしいですね?」


「似てるよ、すごく。それをやり遂げるならどんな手段も選ばないところもね。だから君をお兄さんと呼ばなくて済んで本当に良かった。」


「それは僕も同じですよ?」


バチバチっと彼らの間に、火花が飛んだ。




フデレリックは、それを見て顎に手をやりながら、笑っていた。

そう、まるで、息子の成長を嬉しそうに微笑みながら・・・幸せそうに。


こうして、フデレリックは、
真琴を¨娘¨に迎えるという、儀式を終わらせた。



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