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愛DoLL☆美しき野獣
第7章 七章
演奏を終えたエドワードは、かなり上機嫌で真琴の側にやってきた。
「真琴、どうだった?」
「ええっと、素敵だった思う。」
「本当に?」
「うん。」
「そっか、オレ、真琴とシエルのために弾いたんだ。」
「そうなんだぁ。ありがとう。」
彼は照れ隠しするように、コホンと咳払いをした。
そしてチラチラと自分の両親を見ながら真琴に聞く。
「親父と母さんの印象はどうだった?」
「とても良い人たち。なんであなたがそんな屈折した性格になったのか、疑問に思うくらいよ。」
「オレにもよく分からない、この性格はうまれつきだからね。」
「はははっ、本当に変な人。」
真琴は屈託なく笑う。
¨DOLL¨だったときよりも、今は数倍明るくなった。
そんな彼女のことが、彼は前以上に好きになっていた。
「いいよ、真琴が笑ってくれるなら、変態でも変人でも、オレのこと好きに呼べばいいさ。」
「わかりました、お兄さま。」
「お兄さまか、良い響きだよね?これからも永遠に君と繋がっていられるし、恋人よりも夫婦よりもずっと近い気がするよ。」
そんな彼の意見に真琴は苦笑してしまう。
「兄弟は…。」
「キスもするし、抱きしめたりするよ!!だってオレたちは本当に血は繋がってないだろ?」
「・・・確かにそうだけど!!!」
「オレは真琴が嫌がっても、やめてあげない。」
「意地悪・・・傲慢、わがまま王子め。」
「だって、それがオレだからね!!」
こうやって開き直られると、真琴はあっけに取られて何も言えなくなってしまう。
「潤なら分かってくれる。オレがこんなやつだってね。」
「ちょ、ちょっと待って!!潤さんが迎えに来ても、この関係は続くの??」
これは、さすがの真琴も焦った。
しかし彼は当たり前だと言わんばかりに、クスクス笑った。
「だって兄弟は、永遠だろ?」
「その考えは、間違ってるわーーーーーー!!!!」
(なんて屈折した愛情表現なの!!!!本当にありえない!!!)
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