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愛DoLL☆美しき野獣
第8章 八章

エドワードは、真琴に気付かれないように先回りし、入り口で、すばやく潤の腕を確保した。
そして、持ち前の怪力を使って、扉の向こう側へ引きずり出す。
いきなりの拉致に驚いた潤が、慌てふためいた。
「おい!!いきなり何すんだ、てめぇ!!!」
「うるさいよ。潤に話があるんだ!!!」
その、ものすごい腕力で、ロビーの端に追いやると、バッと潤の腕を離した。
潤は少しよろめきそうになったが、いつもよりはエドの力が弱かった。
すぐに向き直った。
するとエドワードは、ポケットからカードキーを出し、それを潤にちらつかせた。
「上に、部屋を取ってある。そこでゆっくり話さないか?」
「断る。って言っても、お前は絶対に聞かないんだろう?」
「へぇ?よく分かってるじゃん?」
「伊達に十数年お前と一緒にいたわけじゃねぇよ!!」
「じゃあ、決まり。行こう。」
「待てよ、真琴はどうした?」
「会場内にいるよ。公の場だ。誰かと変な間違いは起きないだろう?」
「・・・まあ、そうだな。」
「早く来い!!オレたちの関係を面白可笑しく言う輩たちが、噂し始める。」
エドワードはエレベーターホールへとスタスタ歩く。
潤は気後れしながも彼の後に続いた。
周りの視線がなんとなく痛い。
ヒソヒソ著名人たちの小言が耳に入る。
潤にとって、それはとってもウザイものだ。
「ああ。」
こうして二人は、最上階のスウィートルームに直行した。
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