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愛DoLL☆美しき野獣
第9章 九章
「もういいよ、勿体無いから、あたしが全部食べます!!!」
真琴はやけ食いするように、ポテトを口に頬張った。
しかし喉に詰まってゲホゲホしてしまう。
潤は焦り、大丈夫かと言わんばかりに、真琴の背中を摩る。
「すまん、今度はもっと美味いもん食わせてやるから。」
急いでオレンジジュースを飲み込むと、ポテトが喉を通り、楽になった。
「・・・これでも充分美味しいですよ?パーティーの料理とか、うちで出る料理よりも、あたしはこういうのが好きかな。」
「そうなのか?」
「はい。兄さまは、こういうものは絶対に食べさせてくれない。身体に悪いからって。」
「・・・ファーストフードは身体に悪いのか?」
「知らなかったの?潤さんは、どんだけ温室育ちなんですか?それとも食べ物に関して、ただ無頓着なだけなんですか?」
「俺は食いもんに関しては、美味いか不味いかしかねぇーよ。」
「じゃあ、無頓着なんですね?」
「くそ!!悪かったな、無頓着で。」
潤はプイっとそっぽを向いて、残りのポテトを口に入れた。
その膨れた顔が可愛くて、真琴はクスクス笑ってしまう。
「あはははっ!!!そっか、潤さんは、怒りん坊なだけなんだ!!」
「うるさいぞ、お前!!!」
(あたしは・・そんな潤さんが・・好きだ・・大好きだ・・。)
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