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愛DoLL☆美しき野獣
第9章 九章

「お前、よく笑うようになったよな?」
「そうですか?」
「ああ、¨DOLL¨だった頃よりも、全然良い。」
「それは、ありがとうございます。」
真琴がお礼を言うと、潤は上を向き、ランドマークタワーを眺めた。
そして、ボソッと言う。
「・・・マジ良かった、お前があいつにやり殺されてなくて・・。」
「えっ!?」
潤のいきなりの下ネタに真琴は戸惑った。
「俺は本気で心配してたんだ。女のお前がエドを相手するのは、絶対に耐えられるはずがねぇって・・・。」
「・・・・時たま・・いえ・・いつも・・大変ですけど・・。」
やりきれない思いで、真琴は言った。
オレンジジュースを握りつぶしてしまいそうになるくらい、手に力が入ってしまいそうだった。
「兄さまは・・そうですね・・・確かに、すごいと思います。」
「だろうな、俺もそれは嫌ってくらい、知ってる。」
「ええっ!?」
「真琴?」
「何ですか?」
「もう、あいつなしじゃ、夜が過ごせなくなったか?」
「・・・うっわ!?」
つい力を入れ過ぎて、ブシュっとストローから、オレンジジュースが吹きこぼれてしまった。
「図星か?」
真琴はハンドバックからハンカチを取り出して慌ててスカートを拭くふりをして、その質問から逃げようとしたが、潤は諦めてくれそうになかった。
「正直に言えよ?別に怒らねぇから。」
「…それは絶対に言わなくちゃダメですか?」
真琴は顔が真っ赤になって、声が小さくなってしまう。
そんな彼女に潤は冷たく命令する。
「ああ、言え!!!」
「うっ!?」
真琴の心境は、とても穏やかなものではなかった。
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