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愛DoLL☆美しき野獣
第9章 九章

「もう、いいよ。ほら、中に入って、消毒して絆創膏貼ろう?」
エドワードが真琴の肩を抱く。
しかし、真琴は潤のことから目を離せない。
「また、会いに来てくれるよね?」
「ああ、またな。」
潤は、無愛想で答えた。
真琴はエドワードに懇願する。
「兄さま、潤さんに携帯番号教えてもいい?」
「えっ?潤は、携帯を常に携帯していないはずだけど。」
「そうなの?」
「ああ、俺は携帯が大嫌いだ。束縛されるのは、仕事中だけで充分だと思ってる。」
「なら、潤の好きなときに、真琴に会いに来れば、いいよ。この屋敷にだって、自由に遊びに来ればいい。」
「兄さま!!!いいの?」
「だって、真琴は潤に会いたいんだろ?」
「ありがとう!!!!」
真琴は嬉しそうに、エドワードに抱きついた。
そんな彼女の頭を撫でて、いい子いい子する。
「オレは笑ってる真琴が、大好きなんだ。」
潤は、複雑な想いで、それを眺めていた・・・。
(本当にあいつは・・・真琴のことを愛してるんだな・・・。彼女の全てをまるごと受け入れるくらい。)
潤は、感慨深く、その場を後にした。
知らぬ間に変っていく親友を、少し羨ましく思いながら。
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