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愛DoLL☆美しき野獣
第9章 九章


真琴は傷を手当してもらい、お風呂に入り終えると、主寝室で、いつものように彼と一緒にベットの中に入った。


「もう、君のことは抱かないよ。」


突然彼がそんなことを言い出した。

まさか彼がそんなことを言うと思わなくて、真琴は驚いた。


「もう、潤としかしたくないんだろ?」


真琴は戸惑いながらも頷いた。


「ご、ごめんなさい。」


「なら、そうした方が良いよ。これ以上、真琴に辛い想いはさせたくないからね。」


「・・・兄さま。」


「でも、抱きしめるだけなら良いかな?」


「・・うん。」


「手を繋いで寝ても良い?」


「・・・うん。」


「ありがとう・・本当に君を愛してるんだ。」


そう言うと、彼は真琴の右手にキスを落として、ぎゅうと握り締めた。

(何度もこの手に抱かれた。けれど、やっぱり今の自分は、潤さん以外の人とは嫌なの。ありがとう・・。)


「あたしも・・・あなたを・・愛してます。兄さまとして。」


真琴はようやく彼に胸の内を打ち明けられた気がした。


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