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第10章 十章

「美咲、あんたほんとに悪女だよね。」


「そんなことないわよ~。」


「この子使って、知念さんところに泊まってる、御曹司GETしようとするなんて。」


「ねぇ、みんな、聞いて？今、ジャックスホード家を検索してみたら、すごいびっくり!!!木下電工なんか目じゃないくらいの、大財閥だわ~。」


「ああ、あの金髪の王子さま？」


「そうそう。なんか最近みたいよ、この子がジャックスホード家の養女になったのは。」


「えー!!!何で？」


「知らないわよ、こっちが聞きたいくらいよ。全く！！こんな、貧相な体した女のどこがいいの？」


「怖いよ、美咲!!!」


「ああ、思い出しただけでムカつくわ、あたしを見ないで、この子ばっかり構って、スルーされたこと!!!!」


「美咲は、合コンでも百戦錬磨だもんね。」


「そうよ、絶対に、どっちかGETして、玉の輿狙ってやるんだから！！」


「頑張れ美咲!!!」


「絶対にこの子よりも、あたしの方が良い女よ。」


(……ひどい…美咲さん…そんなこと思ってたなんて…。)


「あら…し、かぇり…ます。」


呂律が回らない。

頭がクラクラする。

それでも、真琴は、この状況はヤバイと思って、必死に起き上がろうとした。


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