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愛DoLL☆美しき野獣
第10章 十章
「ふざけてなんか、ない。」
潤は、エドワードの腕を取り、こちらへ振り向かせた。
「…泣いてるかと、思ったぜ。」
「誰が泣くか。潤の前では、特に泣きたくない。」
「真琴は、お前がいなかったら、悲しむと思うぞ。」
「慰めてくれんの?確かに誰かに慰めて貰うなら、潤がいいけど…。」
「俺が頼む。真琴のために、一緒に、この夏の思い出を作ってやってくれ。」
「潤は、オレのことが好きなの?」
「ああ、そういうことに、しておいてやるから。」
「バカだね、真琴と二人きりになれるチャンスなのに!」
「ああ、ほんとにな。」
「潤。」
「なんだ?」
「この先、真琴のことを裏切らないで、頼むから、幸せにしてあげて。」
「ああ。」
「ごめん、オレ、自分がこんなにも脆い人間だとは思わなかった。今夜、潤が引き留めてくれて、すごく救われたよ…。」
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