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愛DoLL☆美しき野獣
第11章 十一章



「20歳になったら迎えに行く約束は忘れてくれ。俺は響を守らなきゃならない。」


「・・・うっ・ひっく・・。」


「あいつに、エドワードに、言いたければ言えばいい。ただし、響が無事に出産して、彼女の体力が回復してからにして欲しい。それまで我慢できるか?」


「・・・ぅん。」


「今、LOVE CONPANYを潰されたら、受け入れ先の無い響や胎児は死んでしまうんだ。」


「・・・ぁたし・・ぃわなぃょ・・。」


「LOVE CONPANYは、いずれ俺がぶっ潰す!!!!」


「・・・ぅん・・ねぇ潤さん・・・?」


「なんだ?」


「・・最後に・・・お願いがあるの。」


真琴は身体がガタガタ震えた。
自分がこんなにも、脆くて、独占欲が強いなんて・。
思いもしなかった・・・。


「響さんを取ってもいいの・・だけどこの先も・・・あたしだけを愛してくれる・・・?」


「ああ。」


「潤さん、ありがとう。」


真琴は、潤の唇に、そっと優しく口付けた。


「エドワードと幸せになれ。今のあいつなら、きっとお前を幸せに出来るはずだ。」


「あたしは・・響さんと潤さんの為に・・・そうしなきゃならない立場なのよね・・?」


「・・・悪い。本当に申し訳ない、真琴。許してくれ!!!」


「分かった。」


真琴には分かっていた・・・。
不本意なことばかりが身に起きて、潤の心が泣いていることが。
そのどうしようもない怒りを、どこにぶつけていいのかも分からずに・・。
ただ素直に運命を受け入れている。
本当に不器用で・・。
俺様で・・・。
そのくせ優しくて・・・。
どうしようもない人・・・。
それが、この人の良いところ。
潤さんが大好き・・・。

これは決して彼のお父さん、木下登に屈したわけじゃない。
と、心に言い聞かせて・・・。
真琴は、ある決心をした。


「あたし、今からあなたの為の¨DOLL¨になってあげる。」


「真琴・・・?」


潤は驚きながら、真琴を見下ろす。


「潤さん・・。」


真琴は涙を拭った。
そして、強く潤を見据える。


「あたしは、兄さま・・エドさんと結婚します。あなたと生まれてくる命のために・・・。」
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