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愛DoLL☆美しき野獣
第12章 十二章



真琴はブンブン首を横に振った。

そんなこと、思っちゃいけない。

彼は響さんを選んであたしと別れた。

もう、潤さんとは終わったんだ。


「真琴?」


エドワードの声にビクッとする。


「何?」


「君は、潤とは、別れたんだろ?」


「えっ?」


「オレは、こうなることを知ってたよ。」


「うそだ!!」


「本当だよ。」


真琴は彼の言葉にカッとして、便座から立ち上がって、去っていく彼の腕を引っ張ろうとするが、錘が邪魔して前に転んでしまった。


「・・・・っつ!?」


くやしい!!あたしは最初からエドさんに騙されてたんだ!!!!
あの優しさも、愛してくたと思っていた態度も、全部、ウソだったんだ!!


「あんたなんか、大嫌いだーーーーっ!!!」


「オレも、うそつきは大嫌いだよ。」


「「うそつきは、あんたの方だ!!!」」


真琴が大声で叫ぶと、彼は大きくため息を吐いた。
そして憂いを含んだ青い瞳で、悲しそうに言う。


「君が、心からオレと結婚してほしいと思って言ったなら、オレは、あのままずっと君に優しくできたかもしれない。」


「なっ?」


「だけど今の君は、潤を守ろうとして、オレを誘惑して、必死で自分を演じてる。違う?」


「・・・・っ!?」


真琴は図星を言い当てられ、一瞬時が止まった。


「いいよ。結婚はしてあげる。ただし、君が望むように、潤への制裁は君に受けてもらうから。」


そうか、彼のこのひどい仕打ちは、そういうことだったのか。
瞬時にそれを真琴は把握した。


「・・あなたが潤さんを傷つけないなら、あたしはなんでもするよ。」


真琴がそう答えると、彼はとても傷ついた顔をした。
メガネ越しにでも、ハッキリとわかる悲しい瞳。
彼のこんな悲しい顔は見たことが無い。


「オレはね、賭けてたんだよ、君たちが誰を選ぶか、潤はバカだよ、オレなら他の女のお腹に自分の子供が出来ても、ありとあらゆる方法を駆使して、君を選んだのにね。」


「・・・潤さんの事・・・悪く言わないで・・あなたと違って優しい人なの。」


「君に言われなくても、そんな事、オレが一番良く知ってるよ。」


エドワードは苦しそうに言って、スタスタ部屋へ戻って行った。


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