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愛DoLL☆美しき野獣
第2章 二章

そのあと結局、潤が起きて来たのは、昼過ぎだった。
エドワードはまだ帰って来ない。
(・・一体、どこに行ったんだろう・・。)
潤は遅い朝食を取っていた。
体の傷の手当は、恐ろしいくらい手際よく自分で済ませて。
「まずい。」
機嫌悪そうに言う。
いつもと変わらない口調で。
「じゃあ、食べなきゃ良いじゃないですか?」
「腹が減ってれば、何でも食える。」
そう言って悪態をつきながらも黙々と平らげた。
真琴は食器を片付けながら、言いにくそうに言う。
「あ、あの・・昨夜エドさんと何かったんですか?」
真琴が見る限り潤は、傷や痣だけでなく、何だか精神的にも辛そうだった。
「¨DOLL¨の代わりをした。」
「へっ?」
「俺は昨夜、久しぶりに、あいつに抱かれたんだ。」
潤はあっけらかんと言う。
真琴は洗っていた食器をガシャンと落としてしまった。
割れたお皿で左手の人差し指を切ってしまう。
切ったところからドクドクと流れてくる血。
傷は結構深かった。
「痛っ!?」
「大丈夫か?」
「うん。」
潤は心配そうに救急箱を持って真琴のそばへ駆け寄った。
そして手際よく消毒して真琴の指に絆創膏を貼る。
「これで大丈夫だな。割れた破片は俺が片付けてやるから。」
「あたしがやります!!これはあたしの仕事ですから!!」
「いい、俺が優しくしてやる時くらい甘えておけ。」
このとき、真琴はなんとも言えない気持ちに苛まれてしまう。

