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愛DoLL☆美しき野獣
第13章 十三章
「いいよ、少し話そうか?」
「ああ。」
エドワードは、邸の中へ潤を招き入れた。
潤は、ラフなポロシャツに、ジーンズ姿だった。
表情は、非情に切羽詰った感じがびしびし伝わってきた。
「真琴はどこにいる?」
「彼女は寝室で寝てるよ。」
「はぁ?まだ8時だろ?」
「ああ、朝からちょっとやり過ぎたかも。」
潤はそれを聞いて、カッと目を見開き、急いで二階へ行こうとするが、エドワードは、瞬時にその彼の行動を止めた。
潤の右腕を取り、組技をかける。
「・・・っ・・痛っ!!」
あと少し彼が力を入れれば、潤の腕は折れてしまいそうだ。
「また、腕、折られたいの?」
「ふん、好きなだけ折ればいいだろう?」
「ここに何しに来たの?」
エドワードは、脅すように低い声で言った。
「てめー!!真琴にひどいことしただろ??」
「・・・そうだね。そうかもしれない。」
「犯したのか??」
「たとえそうだとしても、潤にはもう、関係のないことだろ?」
「開き直ってんじゃねぇーよ!!俺は、お前が変ったと思ったから、あいつをお前に託したんだよ!!」
ボキッ!!!!
エドワードは、怒りのあまり、潤の肩の関節を外した。
「うっ・・・・いってぇ・・!!!!」
潤は呻きながら、床に転がり落ちた。
それでも、痛みを我慢しながら、ゆらりと起き上がり、二階へ上がって行こうとする。
「・・真琴・・真琴・・ここから逃げるぞ・・。」
その様子に、エドワードは、プチンと頭の中で何かが切れた。
「ねぇ、潤。さぞかし今君の頭の中は、ヒーロー気取りでいい気分なんだろうね?」
「ああ?うっせぇーよ!!!」
「このオレにそんな口を聞いていいの?」
「うおっ!!!」
エドワードは階段を駆け上がり、潤のお腹に拳を食らわせた。
ぐらっと、視界が揺らぎ、エドワードの肩にもたれ掛かった。
しかし彼は、潤の背中を掴み、ズルズル階段から引きずりおろす。
「来て!潤。こっちで話を聞くから。」
「ゲホッゲホゲホッ!!!起きろ、真琴!!今のうちに逃げろ!!」
潤は、朦朧とする意識の中で、力の限り、叫んだ。
しかし、無情にも、彼の叫びは、彼女には届かなかった。
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