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愛DoLL☆美しき野獣
第13章 十三章
真琴は裸のまま潤に抱きついていた。
「ふたりとも、やめてください。」
その身体は、ガタガタ震えている。
彼は彼女の手を取り、その手を自分の頬へ当てた。
「・・真琴・・。」
「・・・・。」
真琴の瞳は、何も映し出さない、¨DOLL¨の目をしていた。
まるで、自分のことを誰だか認識出来ていない色だ。
「・・俺のこと・・わかるか?」
「・・・・・。」
「俺のことが・・わかるよな?」
潤は真琴の手をぎゅうっと強く握りしめる。
真琴は困った顔をして、首を小さく横に振る。
「・・ごめ・・なさ・・い。」
その言葉を聞いて・・・。
「・・・っ・・ことっ!?」
グレーの瞳から、自然と涙が零れ落ちた。
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