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愛DoLL☆美しき野獣
第13章 十三章
潤は、昔同じような光景を見たことがあった。
あれは・・まだオックスホード学園に通ってた頃。
エドワードは、たくさんの舎弟をはべらかせていた。
その中で、一番お気に入りだった子の身体を、散々弄んだあげく、俺の前であっさり捨てた。
やつの、その、恐ろしいほどのSEXテクの性調教で、どうにも離れなくさせた後に、わざと彼は冷たくした。
真琴は女の子だから、男よりも、数倍感じやすい体質だ。
それでそんなことをされたら、たまったものじゃない。
それは、麻薬中毒患者と同じだ。
その後、捨てられた子は、散々な人生を歩んだと誰かから聞いた。
彼女のこの状態からして、すでにエドワードなしじゃ、生きられないような身体にされてしまったのかもしれない。
今の俺じゃ・・・。
確かに真琴を幸せに出来ない。
彼女を彼から奪うような力もない。
もう、全てが遅いのか!?
そして、エドワードは、そんな彼らに、冷たい言葉を放つ。
「そんなに潤がいいなら、いいよ。さよならだ。」
その瞬間。
真琴の瞳から、大粒の涙が溢れ出す。
「・・・いや・・。」
エドワードは、そんな真琴を一瞥する。
「オレにどうして欲しいの?はっきり言わなきゃ分からないよ。」
彼は大きくため息をつくと、背中を向けて、部屋から出て行こうとする。
「・・いやぁーー!!行かないでぇぇーーっ!!!!」
その真琴の叫び声は、悲痛な叫びだった。
エドワードは、ドアの前でピタリと足を止める。
「エドワードさんが好き!!大好きなのぉ!!あたしを離して下さい、お願いします。」
真琴は、潤に懇願した。
それを見たエドワードは、悪魔のごとく薄く笑う。
「ぶっ!ははははっ。」
そして潤の背後に素早く立ち、彼の耳元で低く囁く。
「もう、君の知る真琴はどこにもいないんだよ?いい加減、諦めろよ?」
その言葉で、潤の頭の中が真っ白になった。
潤の腕の力が一瞬緩む。
その隙に、エドワードは、潤の腕から真琴を引き抜いた。
潤が、はっとした時には、もうすでに遅かった。
「・・っ!?まことぉーーっ!!!」
真琴の暖かい温もりは、もう、奪い取られた後だった。
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