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愛DoLL☆美しき野獣
第14章 十四章

「なんのことかな?」
エドワードは、惚けたフリをした。
しかし、千秋は決して引き下がろうとはしなかった。
「僕は、東堂の人間は好きじゃありません。」
「・・・・。」
「しかし、父は僕に、東堂の人間として、教育したんですよ。それは・・。」
「・・・・。」
「とても、屈辱的で、苦痛そのものでした。でも、幼い頃、実の母が亡くなり、僕には、そんな父にしか縋る人間がいなかったんですよ。」
「・・・・。」
「だから、僕は、あの汚らしい女の血を引く姉妹を血祭りに上げて、父の願いを叶えてやろうと思ったわけです。」
「はぁ、くだらない。結局、君の最終目的は、潤の破滅なんだろ?いや、木下家の破滅と言った方がいいのかな?」
エドワードは、うんざりしたように言った。
「はい。あなたは、木下潤のなんなのですか?」
「知りたいの?」
「はい、ぜひとも。」
「君なんかに、絶対に、教えてあげない。」
「では、これだけは、教えて下さい。」
「教えたくない。」
「困りました。僕は、あなたのすることが、全く予測出来ないんです。」
「へぇ?それはどうも。」
「今回も、まさかあなたが、真琴さんの記憶を無くす様な行動を起こすとは思いませんでしたし、木下潤は、真琴さんを取って、彼の¨DOLL¨の子は、お亡くなりになる予定でしたから。」
「ふっ、ブプププ!!人生そう上手く思い通りにいったらつまんないだろ?オレという、駒がいたほうが、この先も面白いんじゃない?」
「・・・そうですね?そうかもしれませんね。ありがとうございます。今の言葉で、あなたの木下潤に対する想いが、だいたい分かりました。」
「ふざけんなよ?」
エドワードは、千秋に詰め寄った。
彼の顔から、飄々とした姿は消え、本来持つ、気性があらわになった。
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