この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛DoLL☆美しき野獣
第14章 十四章

「お前なんかに、オレの潤に対する気持ちが分かってたまるものか!!!」
その迫力に、千秋は、後ずさった。
「お、落ちついて下さい。僕は、暴力が大嫌いなんですよ?」
「殴るほどの価値もない。」
「はい?」
「愛することも知らない人間を、殴るほどオレは暇じゃない。」
千秋は、脱力して、本棚にもたれ掛かった。
本気で彼にボコボコにされると思ったらしい。
それを見て、エドワードは、ふんと、鼻で笑った。
「これだけは教えてあげるよ?」
「・・・なんですか?」
「オレは命の大切さを知ってる。だから君みたいなヤリ方は絶対に許せない。」
千秋は、頭を下に下げ、クックッと、壊れたように笑い出した。
「くくくっ分かりました。僕らの行き着く先は、同じ方向かもしれませんし、そうじゃないかもしれない。ゲームは手強い駒がいなくては、面白くありませんからね?」
「知らない、ひとりで勝手にやってろ!!!真琴は連れて帰る。二度と東堂には、関わらせない。」
「ぜひ、そうして下さい。」
振り返りざま、エドワードは、千秋に言う。
「オレは君を可哀相だとは思わない。絶対に!!!」
エドワードは、それから一度も振りかえずに、書庫を後にした。
.

