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愛DoLL☆美しき野獣
第16章 十六章
響はドキドキしていた。
もちろんそれは、色恋沙汰のドキドキではない。
潤さんが、あんな態度を取るなんて。
彼が相当毛嫌いしている父親、木下登氏にだって、あんな殺気立った眼光を向けたことは、ないのに・・。
妙な胸騒ぎする・・。
潤さんが帰って来るまでに、エドワードさんを、何が何でもマンションから追い出しとけばよかったと、すごく後悔した。
あの二人の間に自分には分からない深い因縁があるということは、なんとなく分かった。
エドワードさんは、潤さんの元カノさんと何か関係する人なんだろうか。
だとしたら、ここへ何しに来たんだろう・・・。
終始、エドワードさんの態度は僕に対してすごく優しかった。
とても良い人そうだったけど・・・。
潤さんのあの態度を見たら・・・。
実はとんでもなく危険人物なのかもしれない。
ああ。
どうか、これ以上、潤さんが傷つくことがありませんように・・・。
響は、自分の部屋から、ずっと固唾を飲んで二人を見守った。
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