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愛DoLL☆美しき野獣
第17章 十七章


点滴注し終えると、女研究員は、ニッコリ微笑んだ。


「早く良くなって、元気な赤ちゃんを産みましょうね?」


「はい・・・潤さんは、すぐに戻って来るんでしょうか?」


「少し、時間がかかるかもしれません。もし気分が悪くなったら、このボタンを押して下さいね?」


彼女は、ベットの上にあるブザーを取り、そう言って、病室を出て行こうとした。

そのとき。

ドア越しに影が映った。

見るからに長身。

でもそれは、潤ではない。

さっき彼は、病室を出て行ってしまったから。


「あら、こんにちは。さっそくお見舞いですか?」


研究員が、馴れ馴れしそうに声をかけて、男の人の低い声がした。

「はい。」

・・・と。

無情にもドアが閉まる。

ドクン。

その冷たい響きを帯びた声で、心臓の心拍数が上がった。

次第にブルブルと、身体が震えてくる。


「・・・あっ・・あっ・・。」


響は、ベットから立ち上がろうとする。

そして、ブザーを必死で探す。


ボタン・・・ボタンを押さなきゃ!!!

早く押さなきゃ!!!!

きっと・・この人に・・・。

僕は・・。

こ、殺されるっーーーーーっ!!


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