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愛DoLL☆美しき野獣
第17章 十七章
潤は、研究所の中庭にいた。
二階にあるガラス張りの8帖くらいの小さな緑の空間。
潤は、あれから一度も病室に戻らず、ここにあるベンチでボーっとしていた。
「潤!!」
エドワードは、時間がないので、迷わずに呼びかけた。
呼ばれた瞬間、潤はビクッとし、すごく驚いた顔をした。
「なんでお前がこんなところにいんだよ?」
「さっき東堂千秋が、響ちゃんの病室に来てたから。」
そう言うと、潤は、殺気立ったように、立ち上がった。
「マジかよ?」
「ああ、でも大丈夫だよ、もう問題ない。オレが上と掛け合って、千秋はここへは来れないようにしたから。」
「・・・そんな芸当が出来るのは、お前クラスにならないと、無理なんだろうな?」
「そうだね、東堂護氏や木下登氏がいくら金を積んでも、LOVE CONPANYの上を動かすのは、無理かな。」
「一応、礼を言っておくぜ?でもなんでそんなことした?」
「潤が傷つくのは、嫌だったから。」
「はぁぁ?」
「千秋のヤリ方が嫌いなのもあるけど、潤がオレ以外の人間に傷つけられるのは、絶対に嫌なんだ。」
「傲慢なお前らしいよ。まだ俺に執着して・・・本当はお前、真琴と同じくらい俺のことがすっげぇ好きなんじゃねぇーの?」
「えっ?」
そう言うと、エドワードは、顔を一瞬で赤くした。
耳まで真っ赤になっていた。
それを見て・・。
潤は、呆気に取られる。
「・・・やっぱり・・図星か。」
潤は動揺しつつも、ニヤリと笑う。
「じゃあ、今度は俺を慰めろ。」
「いいよ。」
エドワードは即答だった。
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