この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
愛DoLL☆美しき野獣
第17章 十七章


「それは、いつか記憶が戻ると、思います。」


現に響は、元、主人であった千秋のことを思い出してしまった。


「思い出した時、あいつは、エドワードの手に堕ちている自分を見て、どう思うんだろうな・・。」


「分かりません。でも、エドワードさんなら、真琴さんを幸せにしてくれそうな気がします。」


「お前は、エドワードの本性を知らなねぇからな。」


「えっ?」


「まぁ、知らなくていいぞ、お前は。」


「・・でも、なんとなく・・分かるような気がします。」


「エドは強引で傲慢で、独占欲が強くて、どうしようもない奴だ。」


「僕も似たような人を知っています。エドワードさんは、その人より冷酷ではないだけマシですよ。」


「はっ?エドも冷酷だぞ。っていうか、お前に、知り合いなんかいたのか?」


「僕は、家族にさえ見離されているのに、おかしいですよね。」


「何言ってんだ?俺も似たようなもんだろ?親父は俺のことを人形ぐらいにしか思ってねぇ。」


「慰めてくれているんですか?」


「いや、事実を言ってる。お前は俺の¨DOLL¨だろ。」


「はい。」


「だが、今、心はある。違うか?」


「あります。苦しいくらいに、あなたが好きです。」


「俺も今は、お前のそばにいたいと思ってる。」


「えっ?」


「それに、お前のお腹には、俺の子がいる。」


「はい。」


「俺たちは、立派な家族だろ。」


「潤さん!!!」


じわ~っと、響の目に涙が浮かぶ。


「泣くんじゃねぇよ!!頭離せ!!」


「あ、はい。」


響は、パッと両手を離すと、潤は、スタスタ歩き、病室のドアノブを取った。


「また明日来る。安静にしてろ。」


「はい、潤さん、待ってます!!」


涙声で言う響に背を向けて、潤は病室を出た。

その瞬間、嗚咽を抑え切れなくて、ドンっと壁を打つ。


「俺は・・・響に何もしてやれねぇ。」


やりきれない悔しさから・・・。
つつーっと、グレーの瞳から、一筋涙が伝った。
/707ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ