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愛DoLL☆美しき野獣
第17章 十七章
潤が帰宅して、車を駐車場に停めていると…。
ビジター用の駐車スペースに、見知らぬ黒のBMWが止まっていた。
潤が車を駐車し終えると、そのBMWの車から、背の高い20代後半くらいの男性が出てきた。
その男は、運転手に何か告げると、潤の方へ真っ直ぐやって来る。
その足取りは、何故か少しふらついているように見える。
「こんにちは。」
「はぁ?」
怪訝そうに、潤は、彼を睨みつけた。
「誰だ、お前。」
「僕は、こういう者です。」
男は、名刺を差し出した。
潤は、それを受け取るかどうか、迷い、彼を下から上まで一瞥する。
「さっき、メガネを壊されてしまって、顔がよく見えないんですが、あなたが木下潤さんで、間違いありませんよね?」
「ああ。」
戸惑いながらも、潤は、名刺を受け取った。
そしてそれを見て、潤は、眉間に皺を寄せる。
「てめぇは。」
潤は、ぐしゃりと名刺を握り潰し、地面に投げ捨てた。
その名刺には、東堂商事(株)社長・東堂千秋と記していた。
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