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愛DoLL☆美しき野獣
第30章 宣戦布告


中に促された二人は、スリッパを履いて、真琴の部屋に入った。


「そっとよ?妹を、大事に扱ってちょうだい!!!」


「分かってる、真琴を運ぶのは、慣れてるから、安心しろ!!!」


「…っ、なら良いけど!!!」


「…んっ?潤さっ…エドさん…」


潤が真琴をベットの上にそっと下ろすと、彼女は、潤の首にすがり付き、なかなか潤の事を離そうとはしなかった。


「…好き…もっとぉ、もっとして?」


寝ぼけて、静の前で、淫らな事を口走ってしまう。


「真琴、あなた、何を言ってるの?」


静は、口に手を当てて、驚いている。


それを見たエドワードは、ぷっと噴き出した。


「フフッ、完全に寝ぼけてるね?静、真琴はね、寝るときに、オレらがいないとダメなんだよ?」


「なっ、どういうこと?」


「それは、謎だけど、これだけは、言える!!今までオレたちが育んできた時間を、君に覆すことが出来る筈がない!!!」


「そんなことは、ないわ!!!」


静は、潤から離れようとはしない彼女の姿を見て、ショックを受けていた。

かつて、その腕は、自分だけのものだった。

ひどい別れ方をしたが、泣く泣く結婚した時も、心のどこかで、潤の事を忘れた事はなかった。


「真琴、後でたくさん可愛がってやるから、今は安心して、寝とけ!!」


「…うん…らいすき…むにゃむにゃ…」


潤が真琴の頬にキスを落とすと、安心したように、コテっと、体がベットの中に沈んだ。


その様子を見た静は、ワナワナ体の震えが止まらない。


「…潤、真琴に触れないで?」


「あ?」


潤は静のその言葉に、怪訝そうに、眉根を上げる!


「…ああ、わたし、何を言ってるの…」


静は、暫し混乱して、頭を抱えた。


「…違うわ、もう、何とも思ってないわ!!!」


「は?」


「…そう、わかったわ…」


そして、今、真琴に起こっている事実を探り当てる。


「あなたたち、Doll になった真琴をめちゃくちゃに抱き潰して、自分たちにしか従わないように、洗脳したのね?」


その瞳の色は、メラメラと怒りに満ちていた。

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