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第31章 鳴り響く教会の鐘

真琴は、静の言葉に安心しきっていた。


「さあ、これを着なさい？」


クローゼットの引き出しから静が出してきたのは、白い手袋と婦人用礼服だった。


「…お姉ちゃん？」


真琴の頭の中に、疑問符が浮かぶ。

(…なんで、正装するの？)


「きちんとした格好をしていかないと、浮いてしまうわよ？」


「…ん？パーティーか何かなの？」


「違うわ、行けば分かるわよ。さぁ早く着替えて行きましょ？」


「…うん」


(…正装とか苦手だけど、その人に会ったら、二人に会えるから、頑張るか…)


そう思い直し、仕方なく真琴は、静の言葉に従った。



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