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愛DoLL☆美しき野獣
第31章 鳴り響く教会の鐘

ミサが終わり、他の信者の人達が帰ってしまっても、静は、その場に祈りを捧げてなかなか帰ろうとはしない。
「…お姉ちゃん、お姉ちゃんってば!!!」
痺れを切らした真琴が、静の腕を引っ張るとようやく自分の方を見てくれた。
「…ああ、ごめんなさいね」
「そんなに真剣に、何をお祈りしてたの?」
「貴方の、幸せを祈ってたの…」
「えっ?」
静は、ぎゅうっと、真琴を抱き締める。
「ごめんなさいね、真琴」
「…なんで謝るの?」
「わたしのせいで、貴方をDoll にしてしまった。その事が、どうしても、辛いの…」
「…お姉ちゃん、あたしね?」
(Doll になって、辛いこともあったけど、潤さんとエドさんに会えて、今、本当に幸せだよ?)
コツ、コツ、靴の響く音がする。
真琴のその先の言葉にを口に出そうとしたとき、その靴音が止まった。
「………!?」
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