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愛DoLL☆美しき野獣
第32章 解けない魔法


明らかに真琴の様子がおかしいと思ったエドワードは、真琴の体にシーツを巻き付けた。


「ごめん、寝込みを襲うつもりはなかったんだけど、誤解させたなら、謝るよ?」


「…エドさん?」


「疲れてるよね?今夜は何もしないから…ね?潤?」


「…あ?ああ」


真琴は、優しく囁かれた言葉に安堵する。

が、しかし、ここにいたら、必ず二人は自分を抱くことになる。

そう思うと、吐き気が止まらない。


(…あたし、誰ともsexしたくないんだ…なんで?)

真琴は、自分の身に起こっている事実が信じられなくて、とにかく一刻も早く二人から離れたいと願ってしまう。


時計を見ると、もうすぐ12時だった。

静が、迎えにくる時間だ。

真琴は、心を落ち着かせるために、深呼吸する。


(…大丈夫、大丈夫だから。二人はきっと分かってくれる!!)


「エドさんと潤さんの顔を見れて良かったよ。もうすぐお姉ちゃんが迎えにくるから、あたし、帰るね?」


「………」


「………」


すると、二人は、無言で見つめあい、頷きあった。


「エドさん、潤さん?どうした…きゃあっ!!」


突然、エドワードに抱き上げられ、驚いて奇声をあげてしまった。


潤が、主寝室の奥にある扉を開ける。


そこは、以前、Doll 部屋として使われていた、今となっては、開かずの間。


「「いやああー!!!!!なんで?どうして!!!」」


暴れても、エドワードの力に敵うはずがなかった。


「「あたしを、帰してぇー!!!!」」


二人は真琴をそこへ押し込み、無情にもガチャリと、Doll 部屋の扉は、閉まってしまう。

ドンドンドン!!!!

いくら叩いても、扉は開かない。

真琴は、もう諦めるしかなかった。



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