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愛DoLL☆美しき野獣
第33章 姉への想い


『なんだい?言ってみなさい』


『その前に、春休みの間、樹のことを、面倒みてくれてありがとうございました』


『ああ、良いんだ、それは。だが、まだ樹は、君のところには、戻ってはいないんだろう?』


『…はい、すみません』


『いや…どうか、エドの事を許してやってくれ。』


『それはとっくに許してます』


『そうか、なら…』


『……っ……』


真琴は、ゴクリと唾を飲み込む。

この先の言葉をフデレリックに言ってしまったら、もう、後には引けない。

でも、どうしても、叶えたい想いがあった。


『"エドさんとの約束は守ります"いえ、"守り抜きたいです。"』


電話する真琴の隣で黙って聞いていた静は、"約束"とは何だろうか?と疑問に思う。

真琴の面持ちからして、かなり深刻な約束事のような気がしてならない。


『ついに決意してくれたのか?』


『はい』


返事をした真琴の目に迷いはなかった。



『嬉しいよ、私に出来る事なら、何でも言いなさい。』


『実は、その前に、どうしても、静かに姉と過ごしたくて…少しだけあたしに、時間を下さい。』


『ほう?それは、約束は守るが、今は、とにかくエドの届かない所へ行きたいと言うことかな?』


『そうです。約束は必ず守りますから』


『分かった。娘を信じる。早速、手配しよう。しかし、私の力でエドを留めておけるのは、3日が限界だ。』


約束を果たせるまでの猶予は3日、裏を返せば、それがフデレリックの限界なんだろう。

エドとの約束は、彼がずっと望んでいたことなのだから。


『十分です。ありがとう、お父様』



こうして真琴は、フデレリックに静との逃避飛行を依頼したのだった。



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