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愛DoLL☆美しき野獣
第33章 姉への想い


真琴が選んだ場所は、大平洋に浮かぶ弧島、真琴が16才まで育った南の島だった。

ここはかつては、Love conpany (財)が所有していた島だったが、現在はフデレリックが島を買い取り、真琴がいたDoll の研究施設や家屋は、今や廃屋となっている。

そして元々財団とは関係ない島民らはそのままの生活を送っていた。


「真琴さま、お久しぶりです。」


真琴がお世話になる島で一番大きな屋敷には、何故かジゼルがいた。



「ジゼルじゃないか!!あの財団が無くなったのに、どうしているの?」



「真琴さま、私は元々この島の島民長だということをお忘れですか?」


「ああ…そっか、そうだったね。」


ジゼルは、静を見て握手を求めた。


「これはこれは静さま。あい変わらずお綺麗ですね。」


ジゼルと会ったのは、真琴がまだ幼かった時に指折り数えるしかないが、彼は静のことをよく覚えていた。


「あ、ありがとう」


握手を終えるとジゼルは、真琴に向き直った。


「真琴さま、念のために、ご報告します。」


「エドさんと潤さんのことかな?」


「はい。あのあと彼らは火事の現場から無事に逃げ延びて、軽い火傷で済みましたが…」


(…良かった、やっぱり、あの二人なら大丈夫だと思った…)


「残念ながら、大川神父は、助かりませんでした…」


「…えっ?」


「…嘘よ…」


静は、ガクンと、体が崩れ落ちた。


「エドさまたちが助けたときには、心臓発作を起こして、すでに亡くなってたそうです」




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