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愛DoLL☆美しき野獣
第33章 姉への想い

部屋に着き、暫くするとジゼルがLove conpany ( 財)時代の仲間を連れてやってきた。
真琴は、その人たちを見て、とても懐かしいと、思った。
彼らは皆、幼かった頃の真琴の世話をしていた者たちだったからだ。
「静さまは、宗教的な術式で洗脳されてますね。」
「速効性に効く、催眠療法を使いましょう」
テキパキと彼らは、静の治療を開始した。
マインドコントロ―ルによる洗脳術に関しては、皆、プロだ。
もしかしたら、自分も何とかなるかもしれない。
そう思った真琴は、意を決して、重たい口を開いた。
「実は、あたしも催眠術をかけられていて…」
「分かりました、では、こちらへ」
ベットの上に促され、あれこれ調べられたが…。
「これは、本人にしか解けない術式を使われてます、残念ながら私共には、手に負えない代物ですね…」
(…分かっていたことだけど、やっぱり、ショックだ…)
「気を確かに持って下さい…」
「気休めにしかならなくて、すみません」
「いえ、皆さん、姉の事を宜しくお願いします!」
パタンと、寝室のドアを締め、外の空気を吸いに、ふらふらとバルコニ―に出た。
(ジゼルが用意してくれた夕飯は、手につけれそうにないな)
海風が、頬を掠める。
懐かしい、潮のにおいがする。
(…潤さんに、会いたいな…こんなときに、そう思うのは、不謹慎だけど)
真琴は、ただ静かに、自分の運命を見つめていた。
大川神父は、もうこの世には、いない。
自分は、一生sexに関して、拒絶反応を起こしてしまう体質になってしまった。
(正直、エドさんが怖い。見つかれば彼は、また、お構いなしに自分の事を凌辱するだろう。それでも、あたしは…逃げないと誓ったんだ!)
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