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愛DoLL☆美しき野獣
第33章 姉への想い


次の日、催眠療法から目覚めた静は、もののけが落ちたように、すっきりとした顔をしていた。


「…大川神父さまはわたしにとって、本当の父親のような人だったの。だからわたしは、彼に依存してしまったのね。」


「お姉ちゃん、一緒にご冥福をお祈りしよう?」


「…ええ」


「何も知らないくせに、偉そうな口を叩いてしまって、ごめんなさい」


「…そうね」


ぐぅうっと、静のお腹の音が鳴った。


「なんか、お腹が、空いたわ」


「うん、ご飯をいっぱい食べて、元気になろう!嫌なことは、忘れて前向きに、ね?」


「真琴は、元気ね…わたしは、あなたに、とても辛く当たり散らしていたのに…」


「あたしは、大丈夫だよ?」


「…空元気なの?」


「ううん、違よ!!だって、あたしは、お姉ちゃんのこと、大好きだから!!」


「…全く…あんたって、子は…」


静は、頭を抱えるが、その心中は、驚くほど穏やかだった。


「でも、わたし、まだ潤のことが好きよ?」


「うん、知ってる」


「なんか認めたら、すごく気が楽になった気がするわ。」


「そっか、それは良かったよ。」


真琴は、静の手をぎゅうっと握る。


「潤さんのこと、無理に忘れないでいいんじゃない?想うのは、自由だ!!」


「…あなた、どこまでお人好しなのよ…」



「あたしは、お姉ちゃんの幸せを祈ってるから。諦めるには、人生まだまだ先は長いよ!」


「…そうね…。」



「実は、あたし、潤さんにたいして、モヤモヤしてることがあるんだ。」


「…えっ?」


「結局、あたしは、響さんには、勝てないしさ」


「それって、どういう意味よ?」



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