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愛DoLL☆美しき野獣
第34章 激愛の末に…

ガチャリと、頑丈に部屋の鍵を施錠すると、エドは、懐の中にその鍵をしまった。
すると、廊下の数メ―トル先に、カインが頭を下げて立っていた。
「エドワ―ドさま、エリザベ―トさまを、一階の東の角部屋へご案内しました。」
それを聞いたエドは、コツコツと、カインの方へ歩みより、ぐいっと、胸ぐらを掴んだ。
「なぜ、勝手な真似をした?」
「…うっ…」
カインは、あまりのエドのバカ力に、胸が苦しくなり息が詰まった。
「カイン、お前がオレの命令に背いたのは、初めてだよな?」
「…はい!!申し訳ありません!!」
いつも冷静な瞳が不安に揺らぐ。
フデレリックの命令で、真琴の安否を知らされずに、エドをこの城まで連れてきたのは、紛れもなく、カインだった。
城には、すでにエリザベ―トが来訪していて、これは、親父に仕組まれたことだと、エドは確信していた。
「まあ、いい。お前が親父の忠犬か、それとも本当にオレに忠実な秘書なのか、ようやく分かる日が来たということだよな?」
「…エドさま、わたしは…!!!」
「「黙れ!!!!次はないと思え!!!!」」
胸ぐらを掴んだ手を、解放すると、カインは、激しく咳き込んだ。
「…ゲホゲホゲホッ、我が主は、エド様のみでございます!!」
「その言葉、忘れるな!!!!」
いつも通りに頭を下げるカインを見て、エドは、真琴の元へと再び向かったのだった。
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