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愛DoLL☆美しき野獣
第35章 幽閉されたお姫様と嘘つき女王

ジャックスホ―ド家が所有する古城までは、空港から車で3時間はかかる。
城に着くまでに、木下潤を、なんとかしなければならない。
エリザベ―トは二年前、悪性の子宮筋腫を患い、子宮と卵巣を摘出して、まだ22才の若さで、子供が生めない体になってしまった。
勿論、家を継ぐ跡取りなど生めるはずもなく、世の中の厳しい経済状況も悪化する中、爵位以外小さなお菓子工場を経営するクライアン家は、下降を下る一方だった。
そんな時に、持ち掛けられたのが、ジャックスホ―ド家との縁談話で…。
数日前、古城に来訪する前日、ジャックスホ―ド本邸に呼びたされたのだ。
フデレリックは、彼女に告げた。
「リズィ、子供は、生めなくて構わない。エドは、義妹の真琴以外、女性には全く興味が無いんだ。今まで、その性癖を克服するために、色んな機関に頼んでみたが、真琴以外は、全てダメだった。彼女には、婚約者がいて、少し厄介なんだが、それでもよければ、頑張ってみなさい」
「それは、わたしの思うようにやって良いと言うことですか?」
「エドの仕事に影響を及ぼさないこと、真琴の命を落とす以外は、な?」
「では、真琴さまがわたしの義妹になるように、頑張らさせていただきます」
「それは、エドが許さないだろうな、うまくやったとしても、君には、結局、地位しかやれんと思う」
「わたしは、エドさまを小さい頃からお慕いしていますが、最悪は、ジャックスホ―ド家の嫁という地位だけでも、十分です!!!」
(うちのお菓子工場の従業員たちのためにも、会社を潰すわけには、いけませんし!!!)
その為になら、何でもやると、エリザベ―トはフデレリックに告げたのだった。
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