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愛DoLL☆美しき野獣
第35章 幽閉されたお姫様と嘘つき女王

エリザベ―トは、唇を噛み締める。
(これは、厄介なんてどころじゃない!!!!最初から、この三人に隙入る場所なんて何処にもないじゃない!!!いいえ、大丈夫、落ち着きなさい、リズィ、少し落ち着きを取り戻そう…)
す―は―と、深く深呼吸をする。
(…それなら、あとは、嘘をでっちあげて、三人をバラバラにさせるしかない!!今まで、どれだけの絆を築き上げてきたのか、知らないけれど、お手並み拝見しましょうか?わたしのせいで崩れてしまう仲なら、所詮、それまでの仲だったということよ…)
その頃、ジャックスホ―ド本邸では、エドワ―ドと、フデレリックが今回の事の経緯を話し合っていた。
「エリザベ―トによって、あっけなく崩れてしまう関係なら、こんな関係は、長くは続かないだろう?」
「ふぅん、親父は、潤と真琴の事を、試しているのか?」
「ああ、リズィには、申し訳ないことをしていると思うが、木下潤に、エドの子を宿した真琴を、本当に任せられるのか、きちんとこの目で見届けたいんだよ…」
「…親バカにも、ほどがある…」
「何とでも言え。わたしの本音は、今すぐにでも、お前と真琴が結婚して欲しいのだがね…」
「ごめん、それは、無理だ。オレも真琴も潤のことを愛してるから!!」
フデレリックは、頭を抱える。
「…ああ、頭が痛いよ、息子よ…」
「親不孝者で、ごめんな、親父!!!」
フデレリックは、なかなか自分の思い通りにはいかない息子の動向に、長い長いため息を漏らすのだった。
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