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愛DoLL☆美しき野獣
第35章 幽閉されたお姫様と嘘つき女王



潤は、エリザベ―トの言ったことが、次第に気になり始めた。

静が現れる前までは、当たり前のようにエドと二人で真琴の体を貪っていたのは、事実だが…


(…エドのやつ、催眠術の解けてない真琴の体を、気絶させるまで抱いてるのか?いつからだ?)


そんな潤の不安を煽るかのように、エリザベ―トは言葉を繋げる。


「…こんなこと、使用人のわたしの口から言うのも、アレなんですが…」


「何だよ、早く言えよ…」


「エドさまは、真琴さまを、三階の南部屋に、監禁してます!!!」



「……………」



「そこから時々、聞こえるんです"潤さん、助けて!!!!"っていう、真琴さまの悲痛な叫び声が!!!!」



「……………」



「…木下さま?」


急に黙り込んでしまった彼に、エリザベ―トは、不思議に思い、バックミラー越しに、様子を伺う。


すると、彼は腕を組み、眉間にしわをよせて、凄みを効かせた視線を自分に送っていた。


「「ひっ!?」」


すぐに、バッチリと目があってしまった。

ゾクゾクするような、瞳だ。

エリザベ―トは、身震いがした。


「すみません、余計なことを!!!」


「ちっ…わかった、早く、城へ急げ…!!!」


地の底から這い上がるような、彼の低い声に、怒りを感じたエリザベ―トは、心の中で、"Yes!!!"と叫ぶ。


(やったわ、わたしの嘘にあっけなく、うまく、引っ掛かった!!)



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