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愛DoLL☆美しき野獣
第35章 幽閉されたお姫様と嘘つき女王

「三階の南部屋にいらっしゃいますが、鍵はエドワ―ドさまがお持ちになっていまして…」
「「マジで監禁してるのか?」」
潤の言葉に、カインは、言葉を濁す。
「は?は、はぁ、まぁ、監禁と言うには、少々、大袈裟な感じもしますが…」
「で、エドは、どこにいる?」
「ジャックスホ―ド本邸に、もうしばらくしたら、戻られるかと…」
「他に入り口は無いのか?」
カインは、少し間を置いたあと、ゆっくりと口を開いた。
「…実は、地下室から繋がる秘密の階段があります。しかし…」
「主人の許可なしに、教える訳にいかないっていうことか?」
「はい。エドさまは、すぐに戻られると、思いますが?」
潤は、何か嫌な気配を感じていた。
(こいつら、何も感じてないのか?さっきから、この城に渦巻く、空気が、外とは明らかに、違うぞ!!!!)
「エドは待たずに、すぐに案内しろ!!!」
潤の気迫に負けたカインは、渋々頷いた。
(仕方ありませんね、木下さまなら、きっと、エドさまを裏切ることは、無いでしょう)
「承知しました。」
城の門の裏口からこっそり入り、彼らの様子を柱の背後から、見ていたエリザベ―トは、ニタリと、笑うのだった。
(さあ、早く見つけなさい?幽閉された貴方のお姫様をね…)
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