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愛DoLL☆美しき野獣
第35章 幽閉されたお姫様と嘘つき女王



「くそ、狭すぎるだろ!!!」


潤は、長く狭い階段に悪戦苦闘していた。

上にいくたびに、背中がゾクゾクしてくる。

何か霊気みたいなものを感じた。


(真琴は一体、どんなところに監禁されてんだよ!!!)


照らされたライトの部分を見ると、古びた石段が嫌でも目に入る。

何年もの年月、誰もここを訪れていないことが、分かる。


(古城の中の秘密の階段とか…上るはめになるとはな…思ってもみなかったぜ…)


「…はぁ、はぁ、これが最上階か?」


階段を上りきると、天井が低く、潤は、ライトを口にくわえて、匍匐前進しながら、出口を探すしかなかった。


進んでいくと、徐々に灯りが見えてきた。


(…あそこが、出口か?)


潤は、進める速度を早め、近づくと、真琴の声が奥から聞こえてきた。


ドンドンッ!!!!!!


ドアを叩く音がする。


「…ここから、出してぇ!!」


(…真琴、どこにいる?)


潤がいるところは、真琴がいる部屋の寝室の天井裏だった。

通風口らしき穴から、部屋を一望出来た。

大きなベットが見えるが、ここには、真琴はいない。


(ちっ、違う部屋にいるのか?)




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