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愛DoLL☆美しき野獣
第36章 二人きりの、夜



フッと視界が反転する。


「えっ…きゃあ!!!」


潤は、何も言わずに、真琴を担ぎ上げた。

ぶらんぶらん、視界に映るのは揺れる自分の足、ここからは潤の顔が見えず、彼が何を考えているのか、全然読み取れない。


ドキドキドキドキ。
ドキドキ、ドキドキドキドキ。


(…ああ、どうしよう、心臓がはち切れそう!!エドさん、エドさん、どうしよう、勝手に子作りしちゃって、潤さんが、怒ってるかもだよ!!!!)


潤は、バスル―ムに向かっているようだった。


「潤さん、下ろして?ね?お願い!!!」


「…………ダメだ」


(ひやああ、やっぱり、怒ってる!!!)


潤がガチャリとドアを開けると、そこは、トイレと洗面台と、シャワ―ル―ムが繋がっていた。


その奥の透明なガラス扉の向こうには、広いジャグジ―が見える。

大理石造りの浴槽には、彫刻で彫られた天使たちが、お湯を灌いでいる。

そこには、一面の薔薇が敷き詰められていて、お湯が、キラキラブクブクしている。

いい香りが、真琴の鼻腔をくすぐる。


(うわわ、素敵なお風呂だぁ…って、そんな悠長なこと言ってられない!!!)



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