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愛DoLL☆美しき野獣
第4章 四章
潤は、あれから何も言わず、真琴を家に送り届けると、どこかへ出かけてしまった。
そして真琴は、ひとり、考え込んでいた。
急に怖くなった・・・。
潤にキスされそうになって、自分もしたいと思ったとき、自分が自分でいないような感覚に陥って咄嗟に潤を拒否してしまった。
偏頭痛も未だに治まらない。
(もしかして、あたしは、エドワードさんが言っていたように、エドワードさんのための¨DOLL¨なんだろうか?)
だとしたら、微かに芽生えた潤さんへの気持ちは・・・一体何なのだろう?
恋じゃない?でもそうとも言い切れない。
エドワードさんに芽生えた想いは、インプットされたもので、もしも潤さんへの気持ちが本物だとしたら???
寒くなって、ガダガタ体が震え出した。
「いやだ。そんなこと、あるわけないじゃないか!」
さっきから心の中が、バラバラで、体がどうにかなりそうだった。
エドワードから、今夜は遅くなると、さっきメールが来た。
「エドさんに、返信しなきゃ?」
((…でも、なんて?あたしは、してはいけないことばかりしてる。))
ひどい罪悪感から、真琴がふらふらと向かった場所は、主寝室の奥にある¨DOLL¨の部屋だった。
((…エドさんに正直に全部を話して、罰を受けよう。……))
窓もなく冷たく、狭い部屋は、まるで牢獄のよう。
((…あたし、悪い子だから。エドさんに、謝らなきゃ。エドさんにここで、何をされても、仕方がないよね。…潤さん…))
ズキンッ!!!
潤の事を思うと、途端に頭に激痛が走る。
((……ああ、潤さん…約束守れなくて、ごめんね…。))
『¨DOLL¨の部屋で待っています。』と。
エドワードにそれだけメールをうって、自ら、日常から隔離された檻の中に入る。
本来のDoll としての役目を果たす為にーーー。