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愛DoLL☆美しき野獣
第4章 四章


その数時間前のこと。


真琴は、エドワードに何をされても、仕方がないと諦めていた。

しかし、彼は…。

手に持っていたきのこ雑炊を、ベットの上に置いて、壁に向かって背を向けた。


「真琴、目を瞑って、耳を塞いでいろ。」


「…エドさん?」


「いいから、早く!!!!」


「…!?」


賺さずドカッと、その壁を殴った。


怒りに任せて、何度も何度も。
本来なら、真琴を殴っているところを、グッと我慢して。


ドカッ!!!!
ドカッ、ドカッ、ドカッ!!!!


殴られた壁には、ベッコリと穴が空いていた。

防音設備のこの壁は、頑丈出てきているはずなのに。


ドカッ!!!ドカッ!!!ドカッ!!!ドカッ!!!


それを、何十回か繰り返したら、ようやく、頭が冷静になった。


真琴は、その様子を、怖がりもせず、ただ、見ていた。

ただ、¨美しい獣みたいだ¨と、思って見とれていた・・。


「誰にやられたの、それ?」


彼女にかけられた言葉は、ひどく冷たい声色を放っていた。


「こ、転んだんです。って言って、信じてもらえますか?」


その答えにエドはカッして、パイプベットに真琴を押し倒した。

そして、首筋に触れる。
真琴は、ビクっとする。


「他にキスされたり、触れられたりされたところは?」


「・・・・ないです。」


「ウソだな。目が泳いでる。」


「そんなことない・・・。」


「正直に言ったほうがいい。じゃないとオレは、SPを雇ってそいつを探し出すしかなくなるよ?」


「探して、どうするんですか?」


「法的処置をとる。そいつは君を乱暴したんだろう?」


「・・・・・。」


「罪は償ってもらう。今なら、刑を軽くすることも出来るよ?」


「ほんとうに?」


「本当だ。見たところ、最後までは至ってないみたいだからね。」


「潤さんが助けてくれました。」


「へぇ?そう。」


「殴って倒してくれたんです。」


「ふーん、で、君を襲ったのは、誰?」


「・・・クラスメイトです。」


真琴が白状すると、エドワードは身体を起こした。

そして、薄く笑う。

その笑みは、真琴がはじめて見たものだった。
彼が何を考えているか、読み取れない。
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