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愛DoLL☆美しき野獣
第4章 四章
エドは雑炊の器を取って、真琴に差し出す。
「何か、口に入れた方がいい。食べて?」
真琴は身体を起こして、お礼を言う。
「あ、ありがとうございます。」
「いいよ、食べさせてあげるから、口を開けて?もう熱くはないと思うよ。」
「はい。」
真琴は言われるまま、小さな口を開けた。
エドはその口に掬った雑炊を入れる。
彼女がゴクン、と飲み込んだのを見て、彼はようやくほっとした。
「・・おいしい・・。」
(こんなにおいしい雑炊は初めて食べた・・。)
ポロポロ涙が溢れてきた。
「エドさん・・ごめんなさい・・。」
「もう、いいよ。」
二人の間に、張り詰めていた空気が少し緩む。
と、同時に、エドワードは、真琴を優しく抱きしめた。
「すごく、怖かったんだろ?」
その言葉は、さっきよりも優しい響きを帯びていた。
「うん。こわ・・かった。」
「オレが守ってやれなくて、悪かった。」
いつもの優しい彼の態度に、安堵して、なおも涙が止まらない。
「大丈夫、もう二度と真琴を、こんな目にあわせないようにするから。」
エドワードは、心の底からこみ上げてくるこの愛おしさに、ただ、驚いていた。