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愛DoLL☆美しき野獣
第4章 四章
先程、壁を殴って、頭の中をスッキリさせたせいか、彼は、割りと冷静に状況を判断できている。
(怒って、怖がらせて、真琴を失いたくない…。)
ただその一心で…。
「…確かにピンチを助けられたなら、それくらいのときめきを感じるのは、当然だろうね。」
「でも・・・それが本当の恋だったら・・・と思うと・・怖くて。」
「潤への気持ちは本物で、オレへの愛は、偽者かもって?」
「・・・はい。」
ふぅ~っと、エドワードは、ため息をつく。
(真琴を丸め込むには、もう、これしかないかな?少々強引な手口かもしれないけど…!)
「じゃあさ、確かめてみる?」
「へっ?」
「これから潤の気持ちと、君の気持ちを確かめてみようか?」
「どうやってですか?」
「一度、このマンションを二人で出よう。それで潤がどうするか、見てみればいい。」
「でも、そんなことして、いいんですか?」
「いいんだ。今度こそオレは君を守りたいし。君の気持ちを聞いて、とりあえずこのまま3人で暮らすのは無理だ。」
「……無理ですか。」
「うん。」
潤と会えなくなると、すごく寂しい気分になる。
ズキっと、頭に激痛が走る。
(…潤さんの事を、考えると、まただ。)
「真琴、大丈夫?」
「…エドさん…。」
ふわりと抱き締められると、頭痛は治まった。
(…なんで?)
「オレは、真琴が好きだ。」
「…エドさん。」
「こんな気持ち、初めてだよ。」
エドはそう言うと、耳まで真っ赤になった。
照れ隠しするように、コホンと咳をする。