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身代わりの夜
第8章 待ちぼうけ役員秘書
とはいえ、あちらの方は未だに遠慮がちである。
(逆にじれったくなって、わたしの方から迫っちゃうんだなぁ)
おとといの夜の戯れを思い出し、梨華はひとり、顔を赤らめる。
梨華が白いナース服に着替えて現れた時の、啓太の表情といったらなかった。
真ん丸になった目玉が、今にも飛び出しそうだった。
「り、梨華さん……どうしたんですか、その格好」
「啓太を驚かせようと思って。どう?」
はにかんだ笑みを浮かべて、啓太に近づいた。
そっとズボンの前をまさぐると、すでにはちきれそうになっていた。
「うふふ。気に入ってくれたみたいね。
恥ずかしいのを我慢して着てよかった」
ラブホのレンタルサービスのコスチュームだ。
前に一度、峻に無理やり着せられたことがあった。
あまりノレなかったコスプレを自分からするなんて、思ってもみなかった。